二丁目の魁カミングアウト「愛情の塊みたいな景色だったんです」[Special Interview]

  • WRITTEN BY 中村梢・山末あつみ・VDC編集部
  • PHOTOGRAPHY BY 周二郎

“ゲイでもアイドルになれる”をコンセプトに、セルフプロデュースで活動するゲイアイドル『二丁目の魁カミングアウト』。略称『二丁魁(にちょがけ)』。細部までこだわりぬく彼らのパフォーマンス・姿勢が、多くのファンを惹き込み、2020年1月8日には中野サンプラザでのワンマンライブ開催が決定、着実に前へ前へ、群雄割拠のアイドル界を真っ直ぐに突き進んでいる。そんな彼らに、必須のメイクアイテムや“モーニングルーティーン”などプライベートな話題をはじめ、7月のZepp Tokyoワンマンライブでのこだわりについて、メンバー・きまるモッコリの休養に伴う3人でのパフォーマンスのことなどを振り返ってもらった。

※取材は、11月上旬に実施。記事は、きまるモッコリさん脱退発表前の内容となります。


二丁目の魁カミングアウト
「ゲイだから」を理由に諦めたくない気持ちから、「ゲイでもアイドルになれる」をコンセプトに活動しているゲイアイドル。CDジャケットやグッズ等のデザイン、楽曲やグループの方向性等も全てメンバーのセルフプロデュースで活動している。グループ名には、新宿二丁目から先駆けて「ゲイアイドル」というジャンルをカミングアウト(公言)していきたいという思いが込められている。楽曲は全て、メンバーであるミキティー本物が作詞、振付を担当し、一部の作曲も手掛けている。


二丁目の魁カミングアウトのインタビューを『VDC Magazine 014』に掲載
2020年1月8日に開催する中野サンプラザのワンマンライブへの意気込みと2020年の目標を聞いたインタビューの続きは、フリーマガジン『VDC Magazine 014』に掲載。[詳細はこちら]


――自己紹介と、必須コスメのアイテムを教えてください。
ミキティー本物(以下、ミキ) ミキティー本物です。リーダーとプロデュースをしていて、ミキちゃんって呼ばれてます。絶対に欠かせないメイクのアイテムは、マーシュ・フィールドです。いろんなものを使ったけど、ドーランみたいな感じで、一番カバー力があって、一番お気に入りです。他に使っているコスメは全部M・A・Cかな。でも最近はメイクをどんどん薄くするようにしています。歳をとるごとにメイクは濃くなるっていうけど、逆に歳を取るごとに薄くしていかなきゃと思って。

――隠せば隠すほど逆に目立つことがありますもんね。
ミキ うん。やっぱり歳をとっていって、いろんなものを隠すようにメイクしていったらキリがないし、老いは止められないから。だから今はもう薄くしようって頑張っています。

――マーシュ・フィールドは、どれくらい使っているんですか?
ミキ うーん。2年くらいかな。でも M・A・Cのファンデーションとか、いろいろ重ねています。

――ライブで崩れると大変ですしね。
ぺいにゃむにゃむ(以下、ぺい) そう。ライブ中はみんな汗がすごいからね。
ミキ そう、マーシュ・フィールドは、ライブ後もそのままなの。ウォータープルーフなので、水をはじいてくれるんです。

ぺい 黄色担当のぺいにゃむにゃむです。ゲイギャルです。日々、ゲイコギャルが増えることを祈っております。私が最近メイクで欠かせないのはラメ。目の周りをラメラメにしています。春くらいに限定で出たエチュードハウスのピクニック エアームースアイズのラメがすごく気に入って、それをいっきに4個ぐらい買ったんです。限定だったから、なくなったらどうしようって思っていたんですけど、この間たまたま見たら、定番になっていたんです!ライブ中も照明の当たり具合でキラキラさせられるから、今そればっかり使っています。もうベースとして使うぐらいに塗っていて。

――アイシャドウとして塗るんじゃなくて?
ぺい まず、ファンデーションを塗ってパウダーはたいて、いきなりいきます。ラメでぐいっと目を囲っちゃう。
白鳥白鳥(以下、白鳥) あー!ぺいちゃん、いつもそうしてるよね。
ぺい そこからシャドウを塗っています。ラメをベースに使うんです。メイク道具は他にも家にいっぱいあるので、もったいないから使っています(笑)。やっぱりキャンメイクやセザンヌとか、プチプラ最高です!

ミキ プチプラって何?
ぺい白鳥 (笑)。プチプライス。
ミキ ……わかるよ、あれでしょ。駅とかに入ってるやつでしょ?
白鳥 うーん?
ぺい ミキティーが考えてたのは、ソニープラザでしょ(笑)。
ミキ ソニプラだった(笑)。
白鳥 プチプラのコスメって、薬局とかでも取り扱いがあるような、手の出しやすい価格のものね(笑)。

――ミキティーさんはあまりプチプラのコスメには興味がないですか?
ミキ 私は結構なんでもいいんですけど、色味の番号とかがわかんないから、薬局に行って自分で買うのがあんまり好きじゃないんです。だから一回使ってみていいなと思ったら、「同じやつ買っといて」ってお願いしています。でも悪い癖なんですけど、買いに行くのが面倒くさいから10個とか一気に買って、結局使わなくなって、9個くらい余る、っていうことがよくあります。で、メンバーが家に来た時にあげる。毎回そう。
白鳥 ミキさんが「いいな」って言っていたのをみんな聞いているから、「じゃあ今度ついでに買ってあげよう」っていうこともあるよね。
ぺい うん。いいものがあったら、みんなで教え合うしね。マーシュ・フィールドもそうだった。
ミキ 今はもうみんな、マーシュ・フィールドを下地に使っているもんね。
ぺい 一緒に買ったりするので、なくなるスパンも同じだったりするんです。だから、ミキティーの使っているものが、そろそろ切れるかなと思ったら買っておく。
ミキ 私、液の出が悪くなったり、筆でやってるとラメが混じっちゃうのが嫌で、新しいものを使いたいから、半分以上使うと、ぺいちゃんにいつもあげるの(笑)。
ぺい 助かるの!「こんなに入ってるのに、もらっていいの?」みたいな(笑)。今回こんなにいっぱいある!って。
ミキ ふふふ(笑)。

白鳥 4期メンバーの白鳥白鳥です。メイクは、メンバーの中でも結構こだわりが強い方だと思います。例えば、絶対に水を含んだスポンジでファンデーションをしたりとか。これだけは欠かせないアイテムは、偏光パールです。いろんな角度でキラキラが変わるので大好きで。
ミキ 聞いたことねえぞ(笑)。
ぺい (笑)。好きだよね。
白鳥 乗せるところも、アイホールの真ん中だけにとどまらず、ステージに立つ時は、唇の山や鼻頭、顎の3点にトントントンって置いたりして、照明との相性を楽しんでいます。

――最近、偏光パールでお気に入りのブランドはありますか?
白鳥 ミキさんも使っているMACかな。偏光パールが特殊な色のアイシャドウがあるので、やっぱりMACは綺麗だなって思いますね。
ミキ はくちゃん(白鳥)は本当にメイクが上手い!私が2Dだとしたら3Dって感じ。私は、塗る、描く、伸ばす、しかできないんだけど、はくちゃんは立体の3Dができる。それに、その時々でメイクを変えられるから、今日は鼻が高いなとか、今日はぺっちゃんこだなとか。
白鳥 ぺっちゃんこってことはないですけど(笑)。
ミキ すごく立体的になる。目の幅とかも変えられるもんね。
ぺい ハク(白鳥)のメイクを見ると、絵が描ける人がやっているんだなって思う。
ミキ わかる。すっぴんは、変なのにね。毎回だいぶ綺麗になるから。
白鳥 えっ、変?!そ、そうなの?……でも最近はメイクにすごく時間がかかっちゃう。私の場合は、人がやらないところもやっちゃったりするので、ちょっと工程が多いのかもしれないです。
ミキ たしかにすごく丁寧だから一番時間かかるのかも。メイクにかける時間は、私が一番早くて、10分くらいで終わっちゃう。

――そういうメイクの研究ってどうやってされているんですか?
白鳥 結局、自分の顔に合うか合わないかだと思うんです。特にコントゥアは自分の顔の形に合わせないと上手くいかないので、日々研究しています。

――みなさんのメイクのこだわり、それぞれ素晴らしいですね!
ミキ やっぱりメイクさんにやってもらっているとかじゃなくて、ずっと自分たちでやっているから。私は、早くメイクさんにやってもらいたいなと思っています。でも、テレビに出た時とか、たまにメイクさんにやってもらうこともあるんですけど、正直なところ、あんまりいい出来になったと思ったことがなくて。なんていうか、よくイメージされがちなオカマっぽいメイクにされちゃうんだよね。アイラインがぐわっと吊ってる、みたいな。キツめの、キリッとしたオカマさんをイメージされるのか、そっちに寄せられちゃって。
ぺい アイメイク濃い目な感じの。
白鳥 やっぱり自分でやっているから、余計に、それぞれのこだわりポイントがあったりするからね。
ミキ そう。だから最近はテレビに出る時も、自分たちでやるようにしています。好みをわかってくれる専属の人がいたらまた違うんだろうけど。
白鳥 ウイークポイントもわかってくれたりしたら、すごく安心できるよね。

――続いて、皆さんの“モーニングルーティン”を教えてください。
ミキ 私はお腹すいて目が覚めることしかないから、「お腹すいたー」って起きて、飼っている猫に挨拶したら、すぐにご飯つくりだしちゃうかな。(ぺい・白鳥に)私たちっていつも何してる?
ぺい 起きてすぐにシャワー。
白鳥 そうだね。みんな、朝は絶対浴びるよね。
ミキ 浴びるね。猫に挨拶してシャワーだわ。みんな夜も朝もお風呂に入るから、遠征で同じ宿に泊まると、誰かしらお風呂にずっと入ってる感じ。本当にみんな超お風呂ばっかり。
白鳥 睡眠時間を削ってでも入りたい感じだよね。私はシャワーを浴びたら、パックをします。私は化粧水して乳液して、そのまま封じ込めるようにパックをした後に美容液みたいな。
ぺい へえ。先に乳液しちゃうんだ。
白鳥 みんなそれぞれ順番があると思う。
ミキ そうかもね。全然違いそう。

――そして朝ごはんを食べるっていう流れですか?
ミキ 私たち、朝ごはんを食べないのは禁止で、ライブの日もそうじゃない日もちゃんと食べるようにしています。朝ごはんを食べずにライブしちゃうと、倒れちゃうこともあるから。ダイエット中でもライブ前だけは絶対に炭水化物をとるっていう決まりがあります。
白鳥 ご飯を食べると、やっぱりパワーが全然違います。
ミキ 全然違うよね。やっぱり朝ごはんを抜いたライブは、結構きつい。
白鳥 ライブがちょっとハードっていうのもあるんでしょうけど。私たちは絶対朝ごはんを取った方がいいねって、グループ内で結論づけました。

――ごはん派ですか?パン派ですか?
ぺい ご飯です。
ミキ うちは、みんなご飯だよね。

――オフの日もそのモーニングルーティーンは変わらない?
一同 変わらないですね。
ぺい 私はオフの日、とりあえず外出するようにしています。
白鳥 ペいちゃんは行動派だよね。
ぺい あんまり長い時間、眠れなくて、早く起きちゃうんですよね。
ミキ 私は、オフの日13時間くらい寝ちゃう。13時間寝て一回起きて、ご飯食べて、またそのまま6時間寝て、またご飯食べて、また寝て……とか本当にずっとそう。で、ドラゴンボール観て。
ぺい 観てる!観てるよね!
ミキ で、寝落ちして起きてゲームしてまた寝落ちして、みたいなそういうの大好き。ただ、休みが1日だけだと、そういうことはやりたくなくて。だから最近はさすがにないけど、3日間丸々何もない時があったら、そういうふうにしちゃってた。休みが1日しかないのに、それをやっちゃうと、昼夜逆転しちゃって寝なきゃいけないのに寝られなくなっちゃうんだよね。
白鳥 たしかにね。私は、お休みの日に限らずなんですけど、料理をするようになりました。全然やっていなかったんですけど、もともと好きではあったので、ちゃんとご飯も作ったりしようと思って。料理をすることで、心が豊かになったりするのかなっていうことも意識して、朝ごはんを作ったりしています。
ミキ たまに私たちにも持ってきてくれるよね。ポテトサラダが美味しかった。
ぺい 色濃いめのね。あれはカレー粉だったの?
白鳥 インカのめざめっていう品種の黄色いじゃがいもを使ったんだよ(笑)。本当は、朝ごはんとして自分の分だけを持って行こうかなと思ったんですけど、ちょっと多めに持って行ったんです。そのポテトサラダを見たミキさんとぺいちゃんが「何それ!?」って(笑)。
ぺい 「何その色!?」って超驚いたよね!(笑)。
白鳥 インカのめざめが甘くて美味しいので、大好きなんです。ちょっとお値段はるので、毎日の献立で使うって考えると、抑えたりした方がいいかなとも思うんですけど。でも、しょっちゅう料理も作れるわけではないので、そういう時こそ、いいものを使って美味しくしようって心がけています。
ミキ 私とはくちゃんは味の好みが似てるんです。で、どっちかというと、きまるくんとぺいちゃんが似てる。私ね、はくちゃんが作る料理、味濃いめのですごく好き。
白鳥 そうですね。結構しっかり目の味が多いかも。ご飯のおかずになる味付けが好きだからなのかもしれない。

――ぺいにゃむにゃむさんときまるモッコリさんは、薄味派?
ミキ どっちかっていうとそうだよね。だから、焼肉屋に行っても分かれる。
ぺい ミキティーとハクがカルビ好き派で、私とモッコリがロース好き派。
白鳥 きまるさんとぺいちゃんは脂身のない、お肉っぽい感じの方が好きだよね。

――ぺいにゃむにゃむさんも、お料理されるんですか?
ぺい しないです。意地でもしない(笑)。この間、柿を食べましたけど、切ったりせずにガブって皮ごといきました。
ミキ白鳥 すごい。
ぺい 毎日キャベツを食べているんですけど、すでに切ってあるものが売ってますからね。
ミキ あれ、もう栄養なくなってるんだよ。
ぺい 本当?だけど大丈夫。キャベツに栄養は求めてない。でも最近、花椒(ファージャオ)を買いました。
白鳥 えー!香りのいい中国山椒みたいなやつだよね。いい香りだよね!
ぺい いろいろかけてみたら美味しいかなと思って。でも料理はしないです。
白鳥 そうだよね。包丁も握らないし、お家に炊飯器は?
ぺい ない!サラダ油もないの。

――でも、花椒はあるんですもんね。
ぺい そう、花椒はある。あとドレッシングにハマっています!今までかけたりしなかったんです。だけど、かけたら美味しいんだ!って思って。
白鳥 もともと、ぺいちゃんは何もかけずに生野菜を食べるタイプだったんです。ドレッシング美味しいでしょ?
ぺい うん、美味しい。

――美味しかったドレッシングはありましたか?
ぺい 香味たまねぎのドレッシングが美味しかったです。
ミキ 美味しいよねー。でも、野菜に野菜かけないでって思っちゃう。
ぺい (笑)。すごいね、その考え!野菜に野菜かけないでって名言だと思う(笑)。……私たち、一回ハマったらずっとそればっかり食べちゃうタイプなんです。
ミキ ハマっている調味料も教えあっています。一時期、コショウにハマって、4人の中で、コショウは何にでも合うっていう話になって。それから、コショウを持ち歩き出して、おにぎりにかけたり、レストランとかでもかけたりしていて(笑)。最終的に、私が「チョコレートにかけたら美味しいんじゃないか?」って言ったんです(笑)。もちろん、スパイシーで美味しいチョコレートもあると思うの。だけど、そういうものじゃない、チョコボールみたいなものにもかけて食べていて(笑)。
白鳥 やせ我慢みたいになっていたよね(笑)。
ぺい そうだよ、最後の方はもう絶対意地!(笑)。
ミキ でも、私が「美味しい」って言ってるから、みんなも洗脳され始めて、全員で「美味しい、美味しい」って(笑)。
白鳥 わかんないけど、もしかしたら美味しいのかも?って4人ともなっていました。きっとこれは美味しいんだろうなって(笑)。
ミキ 4人でずっと振って食べていたんですけど、わかんなくなってたよね。美味しいのか。
白鳥 でも、誰も言い出せなくて、「美味しいんだ」って思うようにしてました(笑)。
ぺい そうそう(笑)。
ミキ 私たち、そういうことが多いんだよね。コショウの時期は面白かったよね。
白鳥 七味とか青じそのチューブを持ち歩いてた時もあったよね。
ぺい カラシもあった。
ミキ あったね。調味料を持ち歩くブームが結構あるよね。
ぺい ずっと一緒にいるから、ブームが起きるのが一緒なんですよね(笑)。

――次に、皆さんのファンについて教えてください。ミキティーさんと白鳥さんから見て、ぺいにゃむにゃむさんのファンの方は、どんな印象ですか?
ミキ ペいちゃんのファンは、マイウェイ。自分が可愛いと思っている服を着たり、自分が好きだなと思うものが好きみたいな。独特なファッションや髪型をしていたりとか、オリジナリティあふれる方が多いなと思う。特典会で、ぺいちゃんとぺいちゃんのファンが話している内容を隣で聞いているんですけど、何を話しているのかわかんない(笑)。それでも、ちゃんと通じ合ってるんだなと思うし、独特の空気感みたいなものがあるなって。
白鳥 ファンの方たちからして、ぺいちゃんはカリスマなんだなと思います。もともと、ぺいちゃんがゴーイングマイウェイのスタイルでやっているから、それに影響を受けて、「私もこういうことをするようになった」とか「私もこういうことを頑張ろうと思う」ってお話しされている方がよくいらっしゃるなと思います。

――ぺいにゃむにゃむさんご自身ではどうですか?
ぺい 私も“好き”に対して“好き”っていう気持ちを大切にしているので。個性的なものが好きだったり、ファッションだったり、好きっていうものを大切にして貫いている方は多いなって思います。

――白鳥さんのファンの方はどうですか?お二人から見て。
ぺい ハク推しは、特典会に入ってきた時から、「この子、ハク推しだな」って、なんとなくわかるよね。……でもそれは、全員に対してあるかもね。
ミキ そう。わかるんだよね。
ぺい あと、ハクの目を見て喋れない子も多い。
ミキ うん。緊張してる人、多いよね。
ぺい もうメロメロになっているから、ハクと目を合わせられなくて、こっち(ミキ・ぺい)を見るっていうね(笑)。
ミキ うん。私たちのことは、ちゃんと見てるよね(笑)。
ぺい だから、「見なよ!」って、ハクの方を向かせてあげたりします(笑)。

――白鳥さんご自身ではいかがですか?
白鳥 私がいいと思うことや悪いと思うことを尊重してくれる方とか、私が是とすることは、絶対!ってなってくれる子が多いです。自分自身を肯定してくれる人に出会うことって、普段の生活ではなかなかないと思うので、ゲイアイドルとして活動していて、そういう方との出会いに繋がってるのはうれしいことだなと思っています。褒めてもらえると、自己肯定にもなるので。

――ミキティーさんのファンの方はいかがですか?
ぺい 真っ直ぐだなって思います。ミキティーに対する想いが真っ直ぐだし、「その気持ち、わかるよ!」ってなる。二丁魁のライブに来てくれているっていうことは、ミキティーの書いた歌詞や曲に救われている子が多いと思うんです。もちろん、誰のファンだからとかじゃなく、みんなが救われているんですけど。ミキティー推しは真っ直ぐに「ミキティー!」ってなってる。
白鳥 プロデューサーであり、全部の歌詞を書いていたり、作曲をしている曲もあって、二丁魁を応援することってミキティー本物を応援することでもあると思うんです。ミキさんを好きでいることのために生きているっていうくらい、ぺいちゃんが言ったように“気持ちが真っ直ぐ”っていう表現が合っているのかもしれない。

――ミキティーさんご自身ではいかがですか?
ミキ 私はプロデューサーだけど、なんでもできたり、しっかりしているタイプではないので、「私がついていてあげなきゃ」って思ってくれている人が多い気がします。あと、ちゃんと言いたいことを伝えてくれたり、厳しいことも言ってくれる人がすごく多いと思う。やっぱり何かあった時に、メンバーに言っても仕方ないことって結構あるけど、私に言ったら伝わるんじゃないかなって、言ってくれる人が多い。
ぺい ミキティーとミキティー推しのおなカマ(ファンの総称)の関係を見ていると、同じ人でも毎回違うなって感じています。例えば、頼ったり頼られたり、子供みたいになったり親みたいな目線とか。それが、お互いにぶつかることなく上手く回ってる。関係性が多様だなって、見ていて思います。
ミキ たしかに関係性に決まりがないかも。

――きまるモッコリさんのファンの方はどうでしょうか?
ミキ えー、もう何の会話をしてるのか本当にわかんない(笑)。特典会で、会話を聞いていても、たまに何にもわかんない時がある。「何、話して笑ってるんだろう?」、「何の話それ?」っていう(笑)。
白鳥 独特の世界観をつくるのがすごく上手なんだと思います。それもそれでいい関係だなって。
ぺい 二人の世界なんだよね。急に二人で笑い出したりするから、「えっ!?」って。こっちが、ポカーンってなるっていう(笑)。
ミキ そうそう(笑)。
白鳥 あと、「頑張ってライブしているだけでいいよ!きまるは!」っていう、親目線のような方も多いですね。
ぺい 多いね!「可愛い!」って成長の過程を楽しんでいるし、喜んでいるんだなってわかる。
白鳥 でも、きまるさんってずっと応援していると、そういう気持ちが湧くと思う。
ぺい 「今日はここをこうしようよ」って話して挑んだライブで、きまる推しは、その変化にすぐに気づいたりします。みんなよく観てるなって本当に思います。

――次に、7月に開催されたZepp Tokyoでのワンマンライブのことをお伺いします。1曲目が初披露の(1+1)×0=0」(以下:ゼロ)でした。1曲目にした意図を教えてください。
ミキ Zepp Tokyoでのワンマンライブは、オケでのライブとバンドでのライブっていう2部構成で行ないました。そういう構成にするってなった時に、決めていたんです。“ゼロ(0)”って数字の一番初めじゃないですか。そのライブ自体、“ゼロ”から始まっている内容にしたくて、「一曲目は絶対『ゼロ』だね」って話していました。『ゼロ』は、人と知り合って恋人になって、っていうような、時の流れを感じる曲なので、ゼロから少しずつ進んでいく感じが、私の中では、スタートにふさわしい曲だったんです。だから、あの曲から始めたんですけど、緊張したよね。
ぺい白鳥 緊張したー!
ミキ 今までで一番緊張したかも。でも、それもわかってた。今まで、ああいう静かな曲からライブを始めたことがなくて。だけど、いつもみたいに『耳をすませば』や『まるもうけ』で「イエーイ!」って始めるんじゃなくて、オケならではの演出を見せたかったんです。5月1日にマイナビBLITZ赤坂でやったワンマンライブのテーマが“お祭り騒ぎ”で、とにかく楽しもうっていう感じだったんですけど。Zepp Tokyoのワンマンライブは全曲披露だったので、一つひとつ違った感情のある二丁魁の楽曲をちゃんとそのまま伝えたくて曲順にすごくこだわりました。ただただお祭り騒ぎをするんじゃくて、 “とにかく歌を聴いてほしい人たちのライブ”なんだってわかってもらえるようなライブにしたかったんです。コールがあって「わー!」ってなると、歌詞が聴こえなかったりとか、初めて観にきた人も「ああ、こう盛り上がる感じなんだ」って思うかもしれないから。もちろん、それもうれしいんですけど、何よりもまず、歌を聴いてほしいグループなんだっていうことがわかるようなオープニングを飾りたくて、『ゼロ』から始めたっていうのもありますね。
白鳥 『ゼロ』は初披露の曲なので、ミキさんが「曲の本来の姿を見て欲しいから、絶対オケのパートの最初に入れたい」と話していて。もちろんバンドで披露したとしても、これまでなかったような新しい発見を感じられると思うんですけど、この曲自体が5月にリリースされたアルバムに収録されている曲なので、「CDで聴いているから、オケでの初披露が一番いいと思う」とも言っていて、たしかにと思いました。
ぺい 超緊張したよね。おなカマもライブで初めての曲だし、『ゼロ』はコール&レスポンスもないので「シーン」としていて。不思議な感じだった(笑)。
ミキ ステージが開いた瞬間、無人島に来たかのような、トンネルの中にいるかのような、すごく孤独な始まりだったんですよ。『ゼロ』の始まりは、きまるくんが一人離れていて、私たちもポツンといて、みんなが少しずつ寄っていく振付なんです。いつものライブでは、ステージ袖で「よし頑張ろう!」って声をかけて、曲が流れて「イエーイ!」ってみんなでステージに走っていくんですけど、Zepp Tokyoのワンマンライブでは、それぞれがポツンとステージにいて、「それじゃあスタートします」って言われて、クリック音が鳴って始まって。それがすごく孤独だったんですよね。
白鳥 誰とも目が合わないし。
ぺい そうなんだよね。
ミキ でも、その孤独がそのワンマンライブには絶対必要だったんです。その曲から始まって、いろんな明るい曲をやって、『ゼロ』から最後に『an happy day』っていう、こんなに温かい時間をつくれるようになったっていう、そういうことがテーマだったので。だから、『ゼロ』を一番最初にしました。

――では、あのライブで、どちらも初披露した『ゼロ』と『an happy day』で挟むのは、早い段階から決まっていた?
ミキ はい。その2曲で挟むのは、決めていましたね。

――客席の緊張感もすごかったです。
一同 (笑)。
ミキ みんな、絶対『ゼロ』を一曲目にすると思ってなかったもん(笑)。
白鳥 客席からの緊張感も、固唾をのんで見守ってくれている雰囲気も伝わってきました。
ミキ 私、普段は新曲でもあんまりミスをしないんですけど。思いっきり一発目で歌詞を間違えたんです。「時の流れは年と〜」を「年の流れは時と〜」って言っちゃった。ちょっと噛んだくらいだったけど。体が温まってないから振付も間違えるし、初披露だからどんな風に歌えばいいんだって思ったし。すごく孤独だった。
白鳥 でも、あの日の『ゼロ』は結構好き。もちろん正確にやることは大事だと思うんですけど、それ以外の感情が芽生えたライブでした。もうこの感覚って味わうことないんだと思いながら、やっていました。

――そのライブで目標にしていた動員数の2000人を達成されました。ステージから観えた景色はどうでしたか?
ミキ びっくりしたよね。1曲目の『ゼロ』を歌っている時は、集中しすぎていたので、正直気づかなかったんです。ふと、『ゼロ』終わったくらいで気づいたのかな。
ぺい 私、2曲目の『LOUE』のサビ入る前の「パーン」のところ。そこで私たちもおなカマも手をあげるんですけど、その時にゾワっとしたのを覚えてる。
ミキ たしかに、サイリウムも多かったしね。お客さんで埋まっている光景を見た時、私の中では「あ、やっとスタートした」って気持ちが強かったかもしれないです。Zepp Tokyoのステージに立つっていうのは、一つ目の大きい目標で、ずっとそこに立ちたいとすごく思っていたので。でも……なんだろう、愛情の塊みたいな景色だったんですよ。うれしいとか感動っていう言葉では表せなくて、新しい名前をつけたいくらいの気持ちだった。すごくうれしかった。
ぺい うれしかった。やっぱり、自分たちだけで成し得た光景じゃないので。おなカマや、いろんな人が頑張っていたのも知っているから。
ミキ うん。いろんな人の顔が浮かんだよね。
白鳥 また頑張っていかなきゃって思わせてくれるような光景でした。この人数の人が今、二丁魁を応援してくれているんだって。客席を観た時に「わあ、素敵!」っていう言葉だけじゃ表現できないような。まだまだこれからも頑張っていかなきゃって思いましたね。

――続いて、8月下旬にきまるモッコリさんの休養が発表されました。発表の翌日から3日間連続でライブがあったため、3人体制の振付や歌割を半日でやったと聞きました。その半日で、何曲くらい覚え直したんでしょうか?
ミキ あの時は、12、3曲かな?

――歌割や振付を変えるにあたり、大事にしたポイントを教えてください。
ミキ まず先に歌割を決めました。きまるくんのパートを誰が歌うべきなのかっていう。もちろん技術的な問題もあるんですけど、それよりも誰が歌ったら、一番しっくりくるのかとか、歌詞の意味だったり、あとは音のバランスを考えました。その後に、ダンスをつけた感じです。まずは、とにかく歌だったよね。
ぺい白鳥 うん。
ミキ 私たち、もちろんダンスも大切にしているし、ダンスについて聞かれることが多かったりするんですけど、実はじっくり時間をかけているのは歌割なんです。それで、もちろん歌詞の意味的にきまるくんが休んでいる期間にやれない曲もあるので、「これはきまるくんがいないと歌えないよね」っていう曲をまず省いて、できそうな曲や、やりたい曲を話し合った後に歌割を決めて、最後に振付っていう順番でつくっていきました。やっぱり振付も、きまるくんがいるかのように見せたいし、きまるくんの居場所を潰すような構成にはしたくない。でもステージに立っているのは、どうみても3人だし。きまるくんがいるところを空けて踊るとスカスカに見えるし、っていう。どういう構成にするか、私の中で絶妙なバランスがありました。すごく難しかったです。それでも半日でできたのって結局、私たちの心の中にきまるくんがいるからで。ただ単にここにいないだけで、気持ちの中にはいるから。自然にさーっと、1曲15分くらいで決まっていったかな。振付ことでは悩んだりしていないくらい、すんなりいったかも。
ぺい 「ここはきまるくんがこうだから、こうだよね」って話をしながら。
白鳥 4人じゃないと成り立たないんじゃないかという振付の曲でも、ミキさんが3人でもよくなるように、「私、この曲考えてきたの」って教えてくれたりして。
ミキ やっぱりフォーメーションや振付で意味を表現している曲が多いので、そこをどれだけ崩さないでできるかっていうところが、私のこだわりでした。でも、いろいろなことをやってみる中で、「こういうのもいいな」っていうことが新しく見えたりしたので、勉強になったなと思います。

――3人体制のライブを拝見する中で、9月に入ってからは純粋にライブを楽しんでいる表情が垣間見えたり、パフォーマンスにも表れているなと感じました。ライブを重ねていく中で、心境の変化があったのでしょうか?
ミキ 私たちって本当に緊張するタイプなんです。もちろん“3人じゃ寂しい”っていう気持ちもあったけど、緊張だったり、おなカマが受け入れてくれるかな?っていう自信のなさの方が強くて。最初の頃は純粋にステージを100%楽しむっていう状態にはなれていなかったんだと思います。でも、少しずつ3人でやっていくうちに、おなカマが楽しそうにしている姿が見えたりして。
白鳥 ミキさんも言っていたように、初めは「受け入れてもらえるかな?」という話をしながらライブに臨んでいました。でも、ステージからおなカマの表情が見えて、みんなが楽しんでくれているってわかった時に、「3人でも観に来てくれているんだから、楽しんでやらないといけないな」って、徐々になっていった感じはありますね。今の私たちを観に来てくれている人なんだと思うと、これまでどおり、気持ちの面ではその日の最高を届けないとって。グラデーションで、ちょっとずつ変わっていったので、どこがきっかけっていうのはないのかもしれないです。
ミキ うん。こういうことがあってっていうのはないですね。でもライブは休まず、スケジュールを変えることなく、3人でも頑張ろうって話した時の気持ちと、今も昔もあんまり変化はないんです。大きい何かがあったというよりは、悪い意味の緊張が解けたんだと思います。
ぺい 私たち、今までメンバーが欠けることって本当に少なかったんです。ミキティーが腰を痛めた時とか、ハクが体調悪くした時とか、そのくらいで。やっぱり3人体制っていう不安さや緊張、ライブに対する想いみたいなものはあったんですけど、ライブをやっていくうちに、マイナスなものが解けていったというか。それからは、私も普段は歌っていないパートや、いつもはモッコリと2人で歌ってるパートを一人で歌っているので、レベルを下げないように意地でも頑張らなきゃ!っていうような、新しい感情が生まれていきました。これを乗り越えたらもっと成長できるんじゃないかな、もっとよくなるんじゃないかなって思ったりして。ピンチはチャンスだって、ちょっとずつ切り替えていった感じですね。
ミキ あと、私はきまるくんと声の音域が違っていて低いパートを担当することが多かったので今まで高いパートをずっと諦めていたんですけど、歌いたいきまるくんのパートにチャレンジするようになって、最近はキーが2つも上がりました。そういうことって、こういうきっかけがなかったら、経験できなかったことだと思うようにしているんです。今まで4人でやってきたステージの楽しみ方とは全然違うんですけど、そういった一つひとつの積み重ねで、少しずつまた違う自信みたいなものがついてきました。もちろん4人でステージに立って、いつもどおり歌って踊るっていうことがベストな状態なんですけど。でも、またそれとは違う新しい刺激というか、そういう楽しみを、私たちは今、感じているところです。やっぱりライブをやってみないと、今日すごくリラックスして楽しめてるなとか、わかんなかったりするんですよね。でも、最近は本当に楽しいです。

――では最後に。今年も残すところあとわずかとなりました。2020年に向けてファンの方へメッセージをお願いします。
ミキ ……メッセージ。えー、年末年始はいかがお過ごしですか?
白鳥 まずは季節の挨拶からね。
ミキ このメッセージを見てる頃、私はこの世には……。
ぺい やばいよ、やばい(笑)。
ミキ このメッセージを見てる頃、私は年越しそばを打っています。ちょっと遅れてこのメッセージを見ている人、私はお雑煮を食べてます。あんたもたくさん食べて元気をつけて、二丁魁のライブにおいでー。……メッセージってそういうこと?

――ありがとうございます。おなカマさんが、少し早い年賀状をもらったような気持ちになれそうですね。
白鳥 褒め上手ですね(笑)。
ミキ じゃあ最後に……。VDCのVは、(ピースサインをつくって)うれしいVのV!
ぺい どういうこと?!“うれしいV”って何!(笑)。
ミキ うれしいVはピース!あ、関係ないのかピース。
白鳥 うん。ちょっと何を言ってるのか全然わからない(笑)。
ミキ VDCのVは……V?ビビアン・スーしか出てこない。Vは、ブランドもんばっか買ってねーで。
ぺい それ、VじゃなくてBだよ!
ミキ え?そっか、英語にしちゃうとそうなっちゃうのか。Vは……。
白鳥 (小声で)バケーション。
ミキ あ、VDCのVはバケーション。VDCのDは、どこいく?
ぺい おお!
ミキ VDCのCは、チャ……、あ!チャンスは君の中に!
ぺい おお!いい!
白鳥 古くない?なんかわかんないけど、古くない?……“バケーション、どこいく?チャンスは君の中に”。
ミキ あーいい。すごくいい。

――すごくいいです!それでいきましょう。
一同 (笑)。
ミキ 私、台湾が大好きだから台湾に行って欲しいの!
白鳥 台湾すごくよかったよね。台湾の方の人柄もよかったね。
ぺい 優しかったです!ご飯もすごく美味しかったし。海外行きたいなあ。海外公演したいです。

――どこか行きたい場所はありますか?
ミキ 台湾!
白鳥 本当によかったもんね。台湾にもおなカマがいるって知れたのでよかったです。出会える機会もなかなかないので。

――これからのご活躍もとても楽しみにしています。貴重なお話をありがとうございました。
一同 ありがとうございました。


二丁目の魁カミングアウトのインタビューを『VDC Magazine 014』に掲載
2020年1月8日に開催する中野サンプラザのワンマンライブへの意気込みと2020年の目標を聞いたインタビューの続きは、フリーマガジン『VDC Magazine 014』に掲載。[詳細はこちら]


■二丁目の魁カミングアウト Information

■LIVE
着席ワンマンライブ『THEATER GAY LIVE』
2019年12月26日(木)19:00開場 / 19:30開演
【会場】AKIBA カルチャーズ劇場(東京)

カウントダウンライブ『Count Down Gay Japan 19-20』
2019年12月31日(火)23:00開場 / 23:45開演
【会場】TSUTAYA O-WEST(東京)

ワンマンライブ『ゲイでもアイドルになれる! in 中野サンプラザ』
2020年1月8日(水)18:30開場 / 19:30開演
【会場】中野サンプラザ(東京)

■二丁目の魁カミングアウト OFFICIAL SITE
https://www.gayidol.jp/

■二丁目の魁カミングアウト OFFICIAL TWITTER
@sakigake_gay

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